副住職日記

2013-08-16 09:41:00

精霊送り ~長崎のお盆~

今年の盆も無事に終えることができました。
10日からお盆の棚経を廻りましたが、どの家庭でも「今年の暑さは違う!」の会話から始まりました。全国的にですが、確かに、猛暑が続き、例年以上に汗もかき、水分も取りましたが、体の疲れはいつも以上のようです。ただの年のせいか?

以前にも紹介しましたが、長崎ではお盆のお墓詣りの際、墓地で花火をします。

子供用の花火なら可愛いですが、打ち上げやロケット花火が飛び交い、あちこちで爆竹が鳴っています。他県では考えられないほど、賑やかなお墓詣りですよ。
大声じゃないと会話が聞こえませんから・・・

また、初盆を迎えられるところは、親族や縁のある方が、その家の家紋入りの提灯をお供えする風習があります。その提灯をお墓に灯し、霊をお迎え、お送りします


普段は2つぐらいの提灯ですが、初盆のご家庭は、かなりの数の提灯が灯してあります。
お寺のある地区は、14日と15日の二晩灯し、15日に精霊送りをするのです。
なかには、3日間行う地区もあるようですが…


お盆のお墓詣りは、ご先祖様との再会の場でもあり、旧友との再会の場でもあります。
里帰りした同級生や友人、1日だけですが、この日にこの場で会う友人もたくさんいます。

多くの縁が出会う場
その中で、今の自分の立ち位置、命あることに感謝したいものです

2013-07-24 17:02:00

一切経の千日詣り

 雲仙に一切経という場所があります。お堂と滝があるのですが、
行基がこの地に籠もって、一切経を読み、百日間の水垢離をとって、大宝元年(701年)雲仙の古湯の地に「満明寺」を創建したとの伝承があります。ちなみに現在の満明寺は、雲仙市・一乗院の分院「一乗院釈迦堂」から満明寺と寺号公称しており、母の実家でもあります。元の歴史を辿れば1300年ですから、すごいですね。

また、伝承によれば、行基が水垢離をして一切経を書写し、この地に埋めたため、「一切経の滝」と名付けられたとも言われています。

旧6月17日、毎年「千日詣り」が開催されます。この日に参詣すると千日お参りしたことと同じ功徳が頂けるというありがたい日です。

今年は初めて息子と共に参詣しました。

国民宿舎「青雲荘」の裏手にある入口から歩くこと約10分。観世音菩薩を祀ったお堂があります。この日は多くの信者さんが参詣され、僧侶が護摩を焚き、祈祷を受け、お堂は溢れんばかりの人でした。


お堂を過ぎると、滝があります。ここで水行されたのかと思うと、気持ちが引き締まります。

現在でも水行場は別にあり、着替えをする部屋もあって水行(修行)を行うことができるようです。夏場はいいですが、冬の雲仙、しかもこの地はそれなりの覚悟がないとできないでしょう。

日蓮聖人像もあります。

お堂までの途中、「三鈷の松」がありました。

普通の松は葉が2本ですが、ここにある松は3本。高野山にあった三鈷の松を、こちらの修行場にも移植したそうです。


以外にも地元の方は、この一切経の存在を知りません。是非一度、御参詣ください。ただし、
あくまでも山奥なので、一人ではいかないでくださいね。

2013-07-17 07:09:00

県内檀信徒総会 開催しました

 七面山登詣の筋肉痛が出てきました。階段の上り下りがぎこちない姿です(^_^;)

今日は宗務所主催の県内檀信徒総会・研修会。
県内各地より、大勢の方が出席され、会場となった宗務所は満席となりました。


中心の大村に宗務所があるとはいえ、2時間かかる方もいれば、離島もあり泊りがけの方も。
それでも参加される熱意、法華経・お題目・そして寺院に対する想いを感じました。

研修では、福岡よりお招きした中村雅輝先生による講演。「失って、見えてくるもの」と題し、普段何気ない生活の中にも、大事な教えがあること。失って、見えなくなって気付くことが多いが、お釈迦様は、常にお導き下さっているということ。普段の信仰生活の大切さを説かれました。最後には質疑応答もあり、参加者から活発な意見が出され、それぞれが信仰に対する想いと、現状の危機感をもって取り組んでいらっしゃることを感じました。

即是道場という経文があります。

今月の当山の掲示板に書いたのですが、特別に修行をしなくても、日常生活そのものが修行の場。何か教えを頂いていることに気づくことが、幸せへの第一歩だと思います。
2013-07-16 08:11:00

無事 下山しました

 七面山敬慎院で1泊した後、早朝より下山しました。
先発隊は、午前3時出発。外は真っ暗、しかも雨が降っており、
皆さん雨具を準備しての下山です

私は確認の意味もあり、最後に下山することとなりました。
この日の「日の出」、ご来光は午前4時40分。
この時間に合わせ、ほかのグループと共に山頂にてお題目を唱えながら
ご来光を拝むはずでした・・・・・が、雲に覆われ、見ることはできませんでした。
天気予報は晴れだったのに・・出直して来なさいということかな?

中心の山は富士山です。山頂はひんやりしていました。ちなみに外気温16度

午前5時、ほかの3人と最後から下山しました
途中、先発隊と合流し、体調や足の具合が悪い方をサポートしながら、
午前9時、全員無事に下山しました

下山後は一路羽田空港へ。バスの中では、皆爆睡
三連休の最終日で高速の渋滞に巻き込まれながらも、予定通り到着し空路長崎へ。

家に着いたのは午後8時半。
心地よい疲れと、明日から起こるであろう筋肉痛との戦いに備え、早めの就寝

3日間を通し、自分を見つめなおす時間となりました。
また、行きたい。登詣したい。
身延山、七面山はそう思わせる修行のお山です

次回は、当山の団参で行きたいと思います。



2013-07-14 21:00:00

七面山登詣

身延山の朝勤に参拝した後、いよいよ七面山登詣です。三連休ということもあり、多くの参拝者でした。

七面山入口近くにある、それまで女人禁制だった七面山に女性で初めて登詣されたお万様がご修行された滝。
山頂までの50丁の道のり。私は参拝団の一番最後から登りました。

ー七面山登山 入口ー


ー2丁目にある神力坊ー まだまだ昇り始めたたばかり

山登りは人生に例えられます。前や上を見ると険しい道でも、足元を見ながら登るといつの間にか進んでいます。足元を見る・・・自分を見つめて一歩進むことが、大事ですね。
午前9時30分から登りはじめ途中、休憩しながらゆっくり登り、
到着したのは、午後4時でし た。

ー46丁目 和光門前にてー もう一息


七面山 敬慎院

山頂は真夏と言えど、ひんやりしています。
到着後、お風呂で汗を流し(石鹸は使えません)、夕食後に、
午後6時から御開帳。引き続き午後7時からの夕勤に参詣し、これから早めの就寝です。