副住職日記

2015-11-01 22:43:00

100日修行の始まり

先日ニュースで、比叡山の回峰行の事が取り上げられていましたが、
日蓮宗には大荒行堂という修行があります。
毎年11月1日~翌年の2月10日までの100日間の修行です。

1日7回の水行、その他は読経、写経が主な修行で、100日間、自身の懺悔滅罪
をひたすら行います。
千葉県の中山法華経寺で開催されるのですが、なかなか入行できず、
今年も、私は当山で水行を行うことといたしました。

早朝からの水行です。

境内にある「浄行菩薩」様の前で行っています。
浄行菩薩とは、『法華経』に登場する四菩薩の1人で、お釈迦様亡き後、末法の世において
仏様の教えを護持するものとされています。

またその呼び名から、日蓮宗では古くより、身心を浄らかにする徳を有した菩薩として信奉されています。
浄行菩薩の像を水で洗い清めることによって、自分自身の煩悩を清めるということになり、
さらに自分の身体の悪いところと同じ部分を清めて祈願をすれば霊験をいただけるという信仰につながったようです。

ちなみに、この辺りの地域では、「撫で仏様」と呼ばれ、病気の時等に自身の悪い部分を撫でて祈願することで、
ご利益を頂けるといわれています。

「身から出た錆」

自ら出る「心の垢」を少しでも洗い流せるよう、これから来年2月10日まで、
100日間続ける予定です。