副住職日記

2013-09-06 21:57:00

もしかしたら東京生まれ?

 大正12年9月1日、約10万5千人の犠牲者を出した関東大震災から90年。
毎年のように首都直下型地震の予測や危険性が報じられています。
もちろん、備えるに越したことはありません。
当時どのような被害があったのか、たまたま上京した3年前に、墨田区にある東京都慰霊堂に参拝し、当時の写真や絵を見る機会がありました。翌年の3月11日、東日本大震災が発生し
あの時、慰霊堂に参詣したのは「偶然」ではなかったのでは?と感じていました。

ー東京都慰霊堂ー

実は、関東大震災当時、私の曽祖父(父方)は東京・日本橋浜町にある清正公堂(現・清正公寺)の主管(住職)をしていました。もともと熊本・本妙寺の弟子だった曽祖父は、江戸の細川藩邸跡に建立された清正公堂に本妙寺から派遣されていたそうです。その時、大震災が起こり、命からがら出生地である南島原市に避難し、現在の妙法寺に入寺しました。

一度、曽祖父がいたお寺をお参りしたい。最初はその目的で上京し、実際に浜町公園内の一角にある清正公寺にお参りすることができました。

ー日本橋浜町 清正公寺ー
ここで大震災にあったのか・・・・、ならば、その霊位を祀るところにお参りしたい・・・・・その足で向かったのが、都慰霊堂でした。
大震災の後、そのまま曽祖父が東京にいれば、今頃は都民?

人生にあの時こうしていれば・・・、確かに現在と違うかもしれません。「たら、れば」は過去の事。現在の結果は過去の原因(してきたこと)によるもの。
こうして現在があるのも、先祖や多くの縁によるもの。その縁を大事にしたいものです。