副住職日記
2011-10-27 23:45:00
陸前高田での活動②
私たちが依頼を受けたのは陸前高田市の気仙川河川敷の瓦礫撤去と草取りです。
陸前高田市は気仙川河口から直線距離で最大約5キロメートル地点まで水が達したということですが、私たちが作業した場所は、海から直線で約3.5キロ地点でした(携帯GPSによる)
大きな瓦礫はすでに撤去されていましたが、
地主の方によると、今後土地を耕うんするに当たり、ガラス片やビニール、木片などが作業に支障をきたすので除去を依頼されたそうです。
いざ作業開始。細かいですが、瓦の破片や木材、ビニール、草刈りを行いました。
指定された範囲が広範囲だったので、とても時間内にはできないと考え、
範囲を絞って行い、できなかった場所は今後活動される方々に引き継いでいただくことにしました。
作業といっても、我々は依頼のあった場所を行いますが、
毎日、依頼主と活動者を調整、マッチングするスタッフの皆さん。
車の誘導係、怪我人がいないか巡回する救護班のスタッフ、作業場所の
仮設トイレの準備、補充作業をする方など多くの方の力によって
私たちも活動させてもらっていると気付かされます。
午前9時から小休止や昼食の時間をはさみながら、午後3時までの活動。
道具の片づけをしていると、地主の方が、わざわざお礼に来られました。
まさか、お坊さんが活動されているとは思わなかった・・と。
自分たちも1日2日やってみたが、範囲も広く、自分たちではどうにもできず
いやになった。でもこうして、全国から多くの人から支援をいただき
何と言っていいかわからない。ただ、今後どのような形になるかわからないが
恩返しはさせてもらいたい。
今も余震が続く場所で活動するボランティアの安全を願いながら、自分たちの辛い体験を話されていることに、胸が締め付けられました。そして、数えきれないほどのつらく悲しい思いを、一人一人が背負いながら、いまを生きてらっしゃることを改めて痛感するしました。
何事もなかったように静かに流れる気仙川。川の水は透き通っていました。
この遠い先が海ですが、この地点から海岸線は見えません。